闇金の取り立ては、マンガやドラマのような世界でした

わたしは30代前半の男性です。
高校生の頃に父親が蒸発し、母親と二人で暮らしていました。
しばらくすると母親は別の男性と結婚したのですが、わたしとは折り合いが悪く、高校を卒業すると同時に実家を出る事になりました。

幸い就職は決まっていて、運送業で毎日頑張って働いていました。
最初の数か月はよかったのですが、上司が変わってからは、陰湿ないじめにあい、会社を辞める事になりました。
プライベートでも、仲の良かった友達に裏切られたりと、軽い人間不信に陥っていました。

失業保険をもらいながら、仕事もせずに毎日だらだらした生活を過ごしていました。
独り暮らしだったので、わずかにあった貯金もあっという間に底をつき、消費者金融でお金を借りては、日払いのアルバイトでなんとか返済するといった生活を繰り返していました。

しかしあっという間に利息が膨らみ、消費者金融の借金は200万まで膨らんでしまいました。
仕事を増やしましたが、利息だけで元金はほとんど減る事はなかったです。
そんな時、体調を壊してしまい入院する事になりました。
幸い大したことは無かったのですが、医療保険にも入っていなかったので、入院費の12万を支払わなければなりませんでした。

両親に頼るのも嫌でしたが、消費者金融もブラックリストに載ってしまったため、ヤミ金に手を出してしまいました。
10万円借りましたが、すぐに返せば問題ないかなと甘い考えでいたのが地獄の始まりでした。

利息は10日に1回で、4万円を支払わなければなりませんでした。
支払いに送れるようなことがあれば、毎日携帯電話がかかってきて、仕事後にみた着信件数は100件を超えていたことがありました。
自宅にもよく来るようになったので、怖くて帰れず漫画喫茶や、野宿などで夜を明かしました。

一月後なんとかまとまったお金が出来たので、事務所に行くと、今までの利息、手数料、迷惑料として、100万円を請求されました。
用意できなければ、知り合いの業者の紹介で山できつい仕事をさせるなどと言われました。

どうする事も出来ず、いっそ死んでしまおうかと思っていましたが、幸運な事にそのヤミ金が会社に逮捕されることになりました。
もちろんわたしは元金はすべて返済していたので、これ以上お金を払う必要もなく、
はれて自由の身となりました。
それを機に心を入れ替えれ今では毎日まじめに働いています。