ブラックOKなソフト闇金、何故シェアが拡大するのか

最近、ソフト闇金と呼ばれる金融業者が多数登場しています。普通の闇金と比較して、様々な面で利用者が接しやすい環境を整えた業者であり、一般的な貸金業者同様ウェブサイトでの営業を行っている点が特徴です。

では、正規の消費者金融や従来の闇金業者と一体何が異なるのでしょうか。最も大きな違いは金利面についてです。
正規の消費者金融は融資額によって年利15~20%までと法律で厳しく制限されています。特に大企業の場合、コンプライアンスが強く求められていますから、この制限利息を超える事はまずありません。
それに対して、闇金は違法な金利を設定する事で収益を挙げる悪質な業者です。具体的な金利は業者ごとに大きく異なりますが、有名なトイチやトサンを代表されるように、10日で10%、つまり年利で365%といったあまりにも法外な利息を請求する業者を闇金と指すのが一般的です。

こうして比較すると、普通に考えて闇金を利用しようという方はまずいないでしょう。ですが、闇金は自己破産や債務整理を経た、いわゆるブラック履歴を保有する方をターゲットにしており、一般的な消費者金融で借りる事ができない顧客層から暴利を貪っていたのです。

こうした中、新たに登場した業者がソフト闇金です。ソフト闇金の金利も幅広い点が特徴ですが、年利4~6割といった程度の業者が多く、闇金に比べるとはるかに低い金利での融資が特徴となっています。
ソフト闇金の主な顧客層は、これまで闇金を利用してきたブラック履歴を保有する方や、総量規制以上に融資を希望する方など、闇金及び正規の消費者金融双方の顧客層をターゲットとしています。

特に、闇金業者を利用してきたブラックな方にとって、ソフト闇金は従来の金利の数分の一で融資を受ける事が可能ですから、ある意味ありがたい存在となるわけですね。もちろん、ブラック履歴はないが総量規制以上に借りたいという方にも、大きなメリットがある存在です。

結論として、ソフト闇金が違法な業者である事に変わりはありません。ですが、その存在が拡大してしまう理由の一つは、厳し過ぎる貸金業法及び関連法律に原因がある事は間違いありません。