「当方、闇金関連の事案には長けておりますので、闇金の相談ならお任せください!」
――この言葉を信用できますか?
闇金に引っかかってしまい、自分ではどうすることもできず、藁にもすがる思いで弁護士に頼ったら、その弁護士にも騙された……なんて、これまでは考えられませんでしたよね。
しかし昨今、弁護士の増加と弁護士の給与の低下により、ちまたでは『悪徳弁護士(非弁提携弁護士/特定弁護士)』が少なからず増加傾向にあります。
・弁護士なら大丈夫
・弁護士なら助けてくれる
・弁護士に悪い人はいない
――そんな時代は、もう終わってしまったのかもしれません。
そこで今回は、債務者を追い込む『悪徳弁護士(非弁提携弁護士/特定弁護士)』についての情報、その手口などについてご解説します。
闇金の事案にて弁護士に依頼するときは、ぜひ下記を参考にしてみてください。
≪悪徳弁護士の手口≫
【闇金と手を組む悪徳弁護士】
このタイプがもっとも悪質な悪徳弁護士です。
相談してもまったく意味がないので、注意してください。
〔手口〕
① 債務者から相談
↓
② 「闇金と話し合っている」と言って、そのまま放置
↓
③ 闇金が取り立てに来る
↓
④ 債務者が弁護士に連絡すると、今度は弁護士費用(接見・面接費用、出頭日当、出張日当など)を請求される
↓
⑤ ②から繰り返し
――追い詰められた債務者は、ひとりの弁護士を味方につけたことで安心する……その心理を利用して、他の正義感のある弁護士を近寄らせない仕組みです。
債務者が違う弁護士に相談すると言えば「キャンセル料を頂きます」と言って、さらに費用をせびったり、また他の弁護士が介入しないよう弁護士に縄張り的な圧力をかけたりなどする悪徳弁護士もいるのだとか。
ともあれ、そんな悪徳弁護士に出会ったが最後、闇金からの唯一の逃げ道である『弁護士に相談する道』が閉ざされてしまうわけですから、まさに最悪の状況。
そもそも、弁護士が「闇金と話し合っている」なんて言うことはありえず、弁護士の行う闇金対処は『連絡を取らない・口座を凍結』がメインであり、それほど日程(最短1日)も掛かりません。
何かおかしいなと感じたら、すぐに警察の方に相談しましょう。
【多額の報酬を請求する悪徳弁護士】
このタイプは一応、闇金の対処を行ってくれますが、一般的報酬より多くの報酬を請求してきます。
〔手口〕
① 債務者から相談
↓
② 契約成立(費用や報酬などが決定)
↓
③ 闇金の解決
↓
④ 費用・報酬を請求
――今の闇金対策の相場は[2~5万/一件]です。
しかし、②の契約の際に[借金の20%/一件]などで契約させられ、100万の借金があった場合には20万円を請求されたりなどします。
債務者からしたら、これまで悩まされていた闇金の問題が解決されるのなら20万でも安いものだと思うかもしれませんが、それでも相場と比べると格段に高いので注意しましょう。
さらにまた、弁護士の費用・報酬などに関しては契約のもとに決定されるため、「相場がこんなに安いのに法外だ!」と訴えても、相場額に引き下げてもらうことは難しいです。
【偽りの弁護士】
このタイプは、そもそも弁護士ではなく、弁護士の名を騙る闇金業者の一員です。
〔手口〕
① 闇金業者からの紹介・闇金事務所の近くにいた弁護士に相談
↓
② 弁護士の名を騙り、親戚や友人、会社などに債務者の肩代わりになるよう説得
↓
③ 弁護士に多額の報酬を請求され、闇金に借りるよう促される
――弁護士の名を騙って闇金業者が現れた場合、それを見破ることは非常に困難です。
そのため、親戚や友人、会社の関係者などは、ついついその弁護士(偽)の言葉を信じて支払ってしまうのだとか。
さらに闇金の解決の報酬が新たな借金になるため、周囲の人たちも借金に巻き込まれて被害をこうむることになってしまいます。
・闇金業者がわざわざ「知り合いの弁護士を教えてやる」と紹介してくる
・闇金事務所の出口で「闇金にお困りですか?」と尋ねてくる
そんな不自然な登場をする弁護士は、信用できませんので注意してください。
≪悪徳弁護士の対処法≫
【悪徳弁護士チェック!!】
① 対応が遅い
② 連絡ばかりで進展しない
③ 書類がない(通常、小さな案件でも書類は作られる)
④ 闇金から紹介された
⑤ 費用が相場よりも高い
⑥ 悪名高い(インターネットで名前検索)
――上記のような特徴が感じられたら、すぐに別の“闇金に強い弁護士”を調べて、そちらの弁護士を頼りましょう。
広告ばかり散らばせている弁護士/弁護士事務所について、そういった弁護士はこれまで注意が必要とされていましたが、それは以前までの話であり、現代ではそれほど気にする必要はありません。
今では、インターネット情報が非常に役立ちますので、[闇金 優良 弁護士]などと検索し、WEBでヒットした弁護士に依頼するのが最適です。
≪まとめ≫
闇金解決の仕事は、弁護士の仕事のなかでもリスクばかり――
・闇金(暴力団/他の派閥など)に目をつけられる
・儲からない(他の仕事をした方が儲かる)
・手続きが面倒(銀行の凍結や警察への連絡など)
・依頼者に信頼がない(費用を支払わず逃げられてしまうことも)
そのため、闇金解決をする弁護士は比較的に少ないのが現状です。
そんななかで、真面目に闇金解決に従事してくれる弁護士は、良心からの行為。
ちゃんと仕事をしない悪徳弁護士を非難することのも結構ですが、それよりもまずは自分が闇金に関わらないことが重要です。