借りてもいない相手から金銭を請求されるカラ貸し(空貸し)とは何なのか?

カラ貸しという言葉について聞いたことがあるという人は少ないと思われますが、おおよその予測をすることについては難しくないと思われます。

カラ貸しというのは、空貸しとも呼ばれていて、具体的には「貸していないお金を取り立てる行為」のことを指しています。

一応、分類としては闇金業者の新しい手口の一つとなっているのですが、内容をよく見ると「架空請求」と何も違いがないということが特徴的になっていて、基本的には「以前に貸金業者を利用していたことがある人」を対象に連絡をしてくるのがポイントになっています。

それでは、今回は、カラ貸しというものが具体的にどのような仕組みになっているのかということについて詳しく紹介していきます。

『身に覚えがあると支払ってしまう人も多いカラ貸しの仕組みについて』

カラ貸しというのは、基本的に貸してもいないお金を取り立てる行為となっていますが、お金を借りたこともなく、そのような内容について身に覚えがないという人の場合は、何をされても気にならないという人が多いと思われますが、過去に貸金業者を利用していたことがあるという人の場合は、「まだ返済が完了していなかったかな?」と不安を感じる人も多くなっています。

さらに、一般的な貸金業者の場合は、会社に連絡をして取引履歴を参照してもらうということを請求するのも簡単になっていますが、利用していたのが闇金業者だったという場合には、取引履歴を開示してもらうということも出来ないケースが多いために、本当に返済が残っていたのか、架空の請求をされているのか分からないという部分が恐いところです。

通知される内容としては、もともと借りていた闇金業者から直接連絡をされるということではなく、「闇金業者から債権を購入した第三者」を装って通知してくることがポイントになっていて、業者の言い分としては「債権が残っているから返済してください」というような内容になっています。

そのため、闇金業者を利用していたという過去がある人の場合は、本来なら完済している借金を返済しなければいけないと勘違いしてカラ貸しをしている闇金業者に対してお金を支払ってしまうということが挙げられます。

『どのようにして、自分の連絡先を手に入れることができたのか?』

カラ貸しというのは、残ってもいない債権を、今も残っているように装って請求するタイプの詐欺となっていますが、それでは何故、既に完済している利用者の連絡先を入手することが出来たのかというと、こちらに関しては簡単になっています。

これは、過去に利用していた貸金業者または闇金業者から情報が流出したということになっていて、特に闇金業者を利用していた履歴がある人のリストというのはヤミ金業界で高く販売されることになります。

基本的にヤミ金業者を利用しなければならないような状況というのは、地獄に片足を突っ込んでいるような状況ということになるのですが、闇金業者を利用しつつも、完済することが出来たとなると、「闇金業者を利用しなければならない状況にあるが、返済能力がある」というように判断されますので、さらに闇金業者の中での評価が高まるということになります。

『カラ貸しに引っ掛かってしまいやすい人は、どのようなタイプの人なのか?』

カラ貸しというのは、上記でも紹介したように、架空請求の一種です。

架空請求は、商品や名称が変わっていたとしても、身に覚えがない状況だと無視されることになりますので、基本的には無視できない状況にある人に対して請求するのが一般的です。

例えば、アダルトサイトなどを閲覧したことによって送付される架空請求などが一般的ですが、これも、「アダルトサイトを見た」ということによって生じる原因があるために効果を発揮するということになりますので、パソコンやスマホなどのインターネットに接続する端末を持っていない人に対してアダルトサイトの架空請求を送っても意味が無いということになります。

そのため、カラ貸しに引っ掛かってしまいやすい人というのもある程度限定することが出来ます。

カラ貸しに引っ掛かってしまいやすい人というのは、「闇金業者を利用したことがある人」または「ハッキリと断ることが出来ない人」ということが特徴的です。

ハッキリと断ることが出来ないというのは、大半の日本人に当てはまるかもしれませんが、貸金業者を利用したことがないという人の場合は、何を言われても無視することが出来ます。

さらに、表の貸金業者を利用したという人の場合でも、サポートセンターなどに相談をすることができるので問題が無いですが、問題なのは闇金業者を利用したことがあるという人の場合で、押しに弱く、ハッキリと断ることが出来ない人が騙されやすい傾向にあります。

また、カラ貸しを請求してくるような業者の場合は、断ると会社や実家に連絡をすると脅される可能性もありますので、厳密に言うと架空請求ではなく、恐喝に近いものがあると思われますが、カラ貸しのように、債権を買い取って請求してくるような状況が発生した場合には、警察や弁護士などの機関を頼るのが効果的ということになります。