自動車金融という言葉を聞くと、大体のイメージを掴める人も多いと思われますが、自動車金融というのは、自動車を担保にして借り入れをする貸金業者のことを指しています。
前回解説した車金融と同じものになります。
この自動車金融については、真っ当な仕事をしている業者と悪質な営業をしている業者が半々ぐらいになっていますので、今回は、違法行為をしている自動車金融(車金融)について紹介していきます。
もちろん、違法行為をしていない自動車金融を営んでいるキャッシング会社も多くなっていますので、こちらで紹介したような内容に注意して利用するようにすると良いでしょう。
『自動車金融の仕組みについて』
自動車金融の仕組みというのは非常に簡単です。
自分が乗っている自動車を担保にして、お金を借りるというだけなので、土地や建物を担保にしてお金を借りる銀行の貸し付けと仕組みはほとんど同じになっています。
そして、貸し付けをしているということは、利息が発生するということになりますが、自動車金融の借り入れの際に発生する利息については、優良業者でも悪徳業者でも法定金利内に収まるようにしていることが多いです。
2016年現在の法定金利では、10万円未満で年利20%、10万円~100万円で年利18%、100万円を超える場合は年利15%というのが基準になっています。
この金利を超えているような自動車金融は非常に少ないと思われますが、もしも超えているような業者があれば、100%悪徳業者ということになります。
そして、借りた金額を完済すれば自動車が自分の元に返ってくるというのが一連の流れとなっています。
『自動車金融が悪徳業者だとされる理由について』
上記で紹介したような内容になっている自動車金融については、何の問題もないと思われますが、自動車金融が悪徳業者だとされる理由については、いくつかの要素があるとされています。
まずは、借り入れをする際に手数料を受け取るような業者は危険信号です。
貸金業者というのは、貸付をする際に手数料を受け取ってはいけないとされていますので、借り入れをする際に何らかの名目で手数料が発生するような自動車金融については悪徳業者ということになります。
また、近年では車に乗ったまま借り入れをする事が出来る自動車金融も多くなってきましたが、自動車金融を利用する際に、車検証を業者に預けるケースがあります。
自動車を運転している人なら、この時点でオカシイということに気付くことが出来ると思われますが、「車を運転する際には免許証と車検証を所持する」ということが法律によって定められています。
そのため、車検証を預けているのにもかかわらず、そのままいつものように自動車に乗ることが出来るということを宣伝文句にしているような自動車金融については100%の確率で悪徳業者ということになります。
そして、自動車金融を利用する際には、自動車の名義を自分から業者に移すことになるのですが、自動車の名義変更にいくらの料金が必要なのか知っている人はどれくらいいるでしょうか?
一般的に、友人や知人から自動車を購入しない限りは名義変更ということをするケースは少ないです。
そのため、金額を知っている人も少なくなるのですが、自動車の名義変更に掛かる料金というのは1,000円にも満たないということになります。
しかし、悪徳業者では、名義変更のために数万円もの手数料が発生すると持ちかけてくることが多く、金利が低くても手数料も含めると膨大な利息を支払っているのと同じ意味になってしまいますので、借り入れの際に、名義変更という名目で手数料を徴収する悪徳業者が多くなっていますが、上記でも紹介したように、手数料を請求された時点で悪徳業者だと判断して問題ないと思われます。
『返済期日に遅れると担保の自動車をすぐに奪われる危険性もある』
自動車金融を利用するという人の場合は、基本的にキャッシング会社を利用することが出来ない人というのが多くなっています。
自営業の人に多いとされていますが、自動車という資産を持っているために、信用情報機関にブラックリストとして登録されていても、自動車金融なら借りることが出来ると思っている人が多く、実際に多くの自動車金融ではブラックリストに登録されていても、自動車を担保にすることで借り入れをすることが可能になっているのですが、この担保というのは返済に遅れると当然のことながら、借りた金額の担保として徴収されることになります。
そして、借りることが出来る金額というのは、自動車の評価額の5割にも満たない金額となっているために、実際には売却金額の半額以下で売ったことと同じ意味になってしまいますので、利用者にとっては非常に損をしているということにも繋がります。
自動車金融の悪徳業者にも、悪徳レベルというものがあり、悪徳レベルが高ければ手数料を高額にしたり、1日でも返済が遅れればすぐに自動車を持って行ったりということが挙げられますが、悪徳レベルが低いようなところでは、返済期日に遅れても、本人と連絡が取ることが出来れば担保を徴収しないというようなところもあります。
このように、闇金業者と違って、自動車金融の業者によって悪徳レベルに差がありますので、一概にどの自動車金融が悪徳業者なのかということについて説明することは難しいですが、基本的に貸付金利以外の手数料を受け取るようなところは危険だと考えてください。