実際には何もしないのに、融資先を紹介するという紹介屋について

最近では目にすることも減ってきましたが、インターネットが主流となる前は、紹介屋という悪徳業者も多かったとされています。
紹介屋という単語を聞いても最近の若い人だと何のことなのかわからないという人も多いと思われますので、紹介屋という業者について詳しく紹介していきます。

『紹介屋とは、何を紹介する業者なのか』

紹介屋というのは、簡単に言うと「貸金業者を紹介してくれる業者」となっています。

貸金業者というのは、消費者金融やサラ金というようなキャッシングローンを展開している業者のことを指しますが、紹介屋などを利用しなくても大手のキャッシング会社や中小のキャッシング会社を利用すれば良いのではないかと考えた方は一般人よりの考えとなります。

日本では、消費者金融の返済が滞ったり、自己破産をしていたりすると信用情報機関にブラックリストとして登録されることになり、一度登録されてしまうと7年間はキャッシングもローンも契約することが出来なくなるということが挙げられます。
しかし、ブラックリストに登録されている状態でも緊急のお金が必要になるというケースは存在していますので、そのような状況で利用してしまうのが紹介屋というポジションになります。

紹介屋というのは、「ブラックリストに登録されていても大丈夫」とか「借り換えをして安い金利にした方がオトク」というような宣伝文句で顧客を誘導して、紹介屋が貸し付けをするように振る舞って、顧客の個人情報を集めることになります。

当然の事ながら、紹介屋を利用しなければならないような状況になっている利用者となっていますので、大手のキャッシング会社や中小のキャッシング会社でも利用することができなくなっているケースが多いのです。

しかし、紹介屋なら、審査が甘くなっていると勘違いをしてしまって、紹介屋に対して借り入れの申し込みをすることになりますが、紹介屋では貸し付けをしてくれることがなく、「ウチでは貸せませんが、借りられる業者を紹介します」というような話になり、「借りられたら紹介料を頂きます」というような話をしているために、利用者は紹介屋が貸金業者に対して融通を利かせてくれているものだと勘違いして貸金業者に申し込みをすることになります。

しかし、実際には紹介屋が何らかの融通を利かせてくれているということではなく、元々その貸金業者を利用していれば借り入れをすることが出来たということが挙げられますので、紹介料を払う必要はないということになります。
ここまで説明をしても、紹介屋が利用者に対して行ったことというのは、「利用者の個人情報を集めた」ということだけになっていますので、実際には何もしていないのが紹介屋の特徴となっています。

『紹介料を払わない場合は、あの手この手で嫌がらせや脅迫をされてしまうことも多い』

本来なら、紹介屋を利用する必要もないために、紹介料を支払う必要もないのですが、紹介料を払わなかった場合は、あの手この手で嫌がらせや脅迫をされてしまうことも多くなっています。

例えば、個人情報を渡してしまっているという弱みから、「金融情報機関に対してブラックリストに登録することもできる」というようなことを言われてしまうと、何の知識もない状態では、その話を信じてしまう人も多いと思われます。

しかし、実際には個人情報を知られているからといって、ブラックリストに登録をすることは不可能となっていますので、何も恐れることはないということに繋がります。

『紹介屋の行為は犯罪行為に近いものだが、犯罪を立証するのは難しい』

紹介屋の行為というのは、基本的に犯罪行為となっています。

利用者を騙して、紹介料という名目でお金を受け取っているということになりますので、立派な犯罪行為となるのですが、これを立証するのは難しいです。

何よりも、利用者自身が詐欺に合っているという認識が薄いのが特徴的になっていて、紹介屋を利用しようとするのは、基本的に既に消費者金融を利用している人や、消費者金融関連で何らかの問題があったのにも関わらず利用したいと思っている人となっていますので、何かしらの負い目がある人が多いです。

そのため、最初に紹介屋に申し込みをした時にも、「当社では審査の結果、貸し付けをすることは出来ないが、当社と懇意にしている貸金業者なら貸し付けが可能になっている」というような話をされて、「紹介料として、借りた金額の20%を頂きます」というような話をされてしまうと、「自分の現在の状態なら仕方ないか」と思ってしまう人も多いです。

しかし、実際には紹介屋から紹介された貸金業者に対して、紹介屋が何らかの介入をしているということは一切ありませんので、紹介料を支払う必要がありませんが、紹介屋が何もしていないということを証明することが出来ず、利用者視点からすると、何も出来ないということに変わりありませんので、非常に難しい問題となっています。